壱岐市の「長崎県離島振興計画策定における壱岐市計画案」に関するパブコメが行われています

長崎県壱岐市。私が大好きな島の一つです。

 壱岐市のWebサイトを見ていると、離島振興法に基づいて長崎県庁が「長崎県離島振興計画」を策定されるそうで、その壱岐市域分について、壱岐市役所により壱岐市民等の方々に対してパブリックコメントが行われています。

https://www.city.iki.nagasaki.jp/shisei/comment/11251.html

(長崎県庁による「長崎県離島振興計画」全体のパブリックコメントはこちら https://www.pref.nagasaki.jp/public-comments/592304/index.html )

 当社は壱岐市に直接に立地したりしておらず、壱岐市民のスタッフもいませんので、当社の立場では意見が出せないのですが、個人的に「私が出すならこんな感じ」というのを書き出してみましたので、よかったらご一読ください。(といいつつ、会社外の個人の立場で壱岐に接点があるので、その立場で提出はしてみています。)
 なお、我が国の国民が収めた税金を、我が国にとって大事な離島に投入するための仕組みなので、めぐりめぐっては私たち一人一人の問題であります。納税者としても、国民としても、壱岐にか関心を寄せていただきたいと個人的に考えております。



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2 基本的方向性
6 協働のまちづくりのもとで、効率的で質の高い行政運営が行われている
における「また本市の強みを活かし・弱みを克服するため~(略)」およびその具体的内容①②③


 当該部分について、6.協働のまちづくり(略)に含まれるのか、それとも「2 基本的方向性」の全体のまとめとしての性質を持つ文章となるのかが明確ではない。
 また、当該の記述内容は、基本的方向性を受けて実施する具体的プロジェクト内容であることから、いずれにせよ「2 基本的方向性」さらには「第2節 離島振興の方針」の章節において掲載するのは不適切であると考える。
 よって、具体的な計画内容とその一環としての横断プロジェクトであることを強調するため、「第3節 計画の内容」の中に当該部分を移すべきではないか。
 なお、私は「2 産業振興等に関する事項」のなかの「(5)テレワーク等の推進」の中に移し、6産業化の象徴たる観光産業の振興と、移住・交流・関係人口の拡大と多様な主体との連携・協働・共創をめざす壱岐市役所の行政としての強い決意として記載されることを提案する。具体的には次のような表現が考えられると思うので、ご検討いただきたい。

(5)テレワーク等の推進による地理的条件の克服と、多様な主体との連携・協働・共創
壱岐テレワークセンターを中心に、テレワーク等の時間や場所に制約されない新しい働き方を実践する人や企業等を積極的に受け入れ、付加価値の高いソフトウェア・情報通信関連企業等の誘致や、ベンチャー企業の誘致を行う。また、先端技術の実証事業等の誘致により、AIやIoTなどの先端技術を積極的に取り入れ、様々な産業における課題解決を加速させ、次世代産業の育成を図ることで、人口が減少してもなお持続可能な産業を実現する。

これらを実現するため、本市の強みを活かし・弱みを克服することをめざし、官民が一体となり、以下のように分野横断的な戦略プロジェクトを展開する。
[1]SDGs未来都市づくりプロジェクト
基本理念で掲げた「誰一人取り残さない。協働のまちづくり。」を実現する分野横断的なプロジェクトを実行する。まちづくり協議会によるコミュニティ中心のまちづくりの展開のほか、先端技術を取り入れたスマート農業や観光の振興、IT企業の誘致のほか、持続可能な再生可能エネルギーの導入による豊かな暮らしの実現、大学・企業連携による地域創生等を総合的に推進する。
[2]「+観光」プロジェクト
壱岐の強みである「観光」の要素を、産業や暮らしなどの幅広い分野と融合させ、経済の活性化や新しい人の流れを引き起こす。
[3]プロモーション改革プロジェクト
情報発信・プロモーションのあり方を抜本的に見直し、民間企業や市民と連携しながら、より効果的な情報発信を行う。



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8 教育及び文化の振興に関する事項
「生涯スポーツについては、~」
および
「芸術・文化の創造については、~」

 学校部活動の地域移行について、壱岐市においてはスポーツ分野しか関係団体と連携し、指導者の育成や確保を図ることをしない…という誤解が生じる可能性を危惧します。文化庁の「地域文化倶楽部(仮称)の創設」などの動向も踏まえていただいているものと拝察しますが、学校部活動の地域移行については文化分野の部活動に対しても地域社会ととともに壱岐市行政が学校をそして児童・生徒たちの学びと育ちを支えるということが明確になるように文章の工夫をお願いします。
 また、学校部活動の地域移行については、疲弊した学校現場の壮絶な環境は十分に理解していますが、それを少子高齢化・人口減少が進んだ地域社会にそのまま代替させるような、単純な処置はなさらないようお願い致します。全国に先立てた課題先進地として、SDGs志向のある「コミュニティスクール・地域学校協働活動としての新しい概念の部活動」をデザインする姿勢でお願いしたいです。


22ページ~23ページ
14 人材の確保及び育成に関する事項


 「新規就農希望者の確保」に対応する形で「障害者の雇用の推進と就業機会の確保」という項目の記載をご検討いただきたい。全国の大都市において法定雇用率未達成企業が、自社の戦力となりえる人材を確保することを動機として、地方自治体にサテライトオフィスを設置する事例が少なからず存在する。壱岐に眠る人材に活躍していただくこと、その波及効果としての雇用意欲のある島外の事業所の壱岐への誘致の契機として「障害者をめぐる働き方改革」「障害者を取り残さない離島振興」を実現していただきたい。





18-19ページ
9 観光の開発に関する事項

ユニバーサルツーリズムの概念を取り入れた、障害者観光客の招致などの「誰一人取り残さない観光の開発」と「今まで開拓してない客層の取り込み」に対する姿勢を明示してほしい。


2 産業振興等に関する事項
(1)農業


「安全・安心でおいしい農畜産物の生産による壱岐のイメージ向上を図るために、GAP・HACCP・有機農業等の認証制度への取り組みを支援し、耕畜連携による資源循環型農業を促進し、環境と調和の取れた持続的な農業を推進する。」とあります。有機JASを含めてトレーサビリティと持続可能性を追求した壱岐市の取り組みに敬意を表します。
そのうえで、あわせてノウフクJASにもご配慮いただき、農福連携の推進とそれを通じた人権福祉の向上をめざして次のような表現にすることはできませんでしょうか。
「安全・安心でおいしい、人権はもとよりアニマルウェルフェアにも配慮した農畜産物の生産に関する壱岐のイメージ向上を図るために、GAP・HACCP・有機農業・農福連携等の認証制度への取り組みを支援し、耕畜連携による資源循環型農業を促進し、環境と調和の取れた持続的な農業を推進する。」



パブリックコメントの手続き・手順について

壱岐市自治基本条例の第20条第2項に基づくご対応を願っています。すなわち、「氏名等、個人情報を除いて、その内容を公表させていただく場合があります。」ではなく、質問・意見に対する市のお考えをお聞かせください。「ご意見として承ります」という定型で差し支えございません。
また、内閣府において「障害者基本計画(第5次)案」パブリックコメントが現在実施されていますが、「手話を撮影、録画し意見提出される場合」による意見表明が受付可能になっています。先々において、SDGsの発想に基づいて聴覚障害のある方の参画可能性が壱岐でも実現できるようご検討いただけますと幸いです。



農福連携技術支援者 / ASIAGAP指導員 / 防災士 / 障害者職業生活相談員