【情シス日記】「技術者倫理入門」第1章を読んで

いつものように、ボスから送られてきた「技術者倫理入門」という本。もともとサーバやネットワークの管理をしていた立場からすれば、倫理について一般的なリテラシーは身につけているものと思っています。学生の頃、大学付属学校から講師としてやってきた人の講義を受けていたとき、その人が「管理者は全ての電子メールを盗み見ている」という発言をしたので、休憩時間に意図を尋ねると「そんな発言はしていない」とか言い出して、その後の講義で目を付けられていろいろアカデミックハラスメント受けましたが、結局履修放棄したことを思い出しました。過度な正義感で動くとこうなるんですね。それはさておき。

第1章では、アメリカのスペースシャトル・チャレンジャー号を例に挙げて、組織の中の技術者の動向などが書かれています。世界中から注目されていた打ち上げでしたが、結果爆発事故となってしまったこの件についての解説となっています。

組織内における技術者の立場、むずかしいことは私も身をもって感じています。組織のためと半ば強制されて、倫理のかけらも無いような作業を受けざるを得なかったこともありました。そのような条件下で、技術者がどこまで倫理観を捨てずにいられるか、そういうことに関する問いかけをしてくるテキストです。

ここ数日、ニュースで中古車取扱業者の組織ぐるみではないかと疑われている事案もありますが、なかなか自分の信念だけを貫くのは難しい世の中なのだなぁ、と感じています。

本書を読むにあたり、いろいろ私自身も思うところはあるのですが、そんな価値観のすり合わせみたいな作業を経ながら、読解していこうと思っているのでありました。

情シス(社内SE)っぽいことを担当。総務とか開発の作業も兼務。ボスとは大学での師弟関係からの付き合い。自宅の作業部屋を床暖房にしたいと思っている。妻と黒猫の2人1匹暮らし。